下水道(公共下水道、農業集落排水)および合併処理浄化槽の整備により、トイレを水洗化することで、トイレから発生する匂いもなくなり、衛生的で快適な生活ができるようになります。汚物は他の生活雑排水といっしょに下水管を通って下水処理場に運ばれます。合併処理浄化槽の場合は、家庭内できれいな水に処理されます。
汚れた水は下水処理場または合併処理浄化槽できれいな水に処理してから放流されなければならないことになっていて、たとえば「pH(ペーハー)」は5.8~6.8以内と規定されています。pHとは、水が、酸性かアルカリ性かを示す数値で、中性は、pHが「7」です。
pHは、微生物が水をきれいにする能力に影響し、本来川に住んでいる動植物を保護し環境を守ることに貢献します。ほかに、「BOD」とか「SS(浮遊物質)」などの規定があり、これらはすべて下水処理で既定の範囲に収まるように処理され放流されています。
一般家庭や企業などから出る汚水がなくなりますので衛生的な社会環境になると同時にハエや蚊の発生が減り悪臭がなくなります。
ここでは下水道の効果について、その一部をかんたんにご紹介しましたが、私たちの日常生活や環境にとって、たいへん効果の高いものとなっています。同時に多くの方々が利用することでその効果は大きくなりますから下水を利用できるようになった場合は早めに切り替えることが望ましいといえます。
主に都市部の人口、世帯が密集している地域(市街地)における生活雑排水を処理するための方法で、地下に下水管が網の目のように施設されています。花巻市の場合、北上市相去町岩の目にある北上浄化センターに集められ処理される北上川上流流域下水道が利用されています。詳しくは、財団法人岩手県下水道公社「流域下水道維持管理補完~花北処理区~ページをご覧下さい。(新しい画面で表示します)
農業集落排水は、農業集落単位に生活雑排水を処理するもので「農村型公共下水道」といえます。家庭や施設から出される汚水を管によって集め、地域の生活排水を一括浄化する方法でしくみは下水道と同じです。これによって都市部に比べ遅れている生活環境の整備が促進されます。
合併処理浄化槽は、微生物の働きを利用して水をきれいにする装置です。大きさは一般家庭の敷地内に設置できる程度で世帯数により「5人槽」とか「7人槽」などが利用されます。
自宅が公共下水とか集落排水の適用範囲内の場合でも、ところによって合併処理浄化槽を使って生活排水を処理するケースがあり、この場合は管轄の市役所が設置・管理します。詳しくは当組合加盟店へご相談ください。(組合加盟店一覧はこちらです)
また、合併処理浄化槽を新設する場合、設置費用の一部を補助する制度がありますので、本庁の場合は「建設部下水道課(24-2111)」へ、または「大迫総合支所 地域振興課 建設係(48-2111)」、「石鳥谷総合支所 地域振興課 建設係(45-2111)」、「東和総合支所 地域振興課 建設係(42-2111)」へ問い合わせるか、当組合加盟店へご相談ください。どれくらいの補助が受けられるかは、設置状況により違いますので確認が必要です。
都道府県 | 下水道普及率 |
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青森県 | 61.7% |
岩手県 | 61.8% |
秋田県 | 67.1% |
山形県 | 78.1% |
宮城県 | 82.9% |
福島県 | 54.5 |
盛岡市 | 89.9% |
花巻市 | 65.2% |
北上市 | 69.2% |
奥州市 | 48.4% |
一関市 | 40.9% |
遠野市 | 44.1% |
岩手県平均 | 61.8% |
全国平均 | 80.1% |
住民基本台帳(R3.3.31現在) | 93,962人 | |
汚水処理普及人口 | 85,266人 | |
汚水処理人口普及率 | 90.7% | |
下水道 | 下水道普及人口 | 61,284人 |
下水道普及率 | 65.2% | |
農業集落排水 | 農排等普及人口 | 13,718人 |
農排等普及率 | 12.7% | |
浄化槽等 | 住宅用浄化槽等普及人口 | 10,264人 |
浄化槽等普及率 | 10.9% | |
コミュニティ プラント |
コミプラ普及人口 | 0人 |
コミプラ普及率 | 0.0% |
※上記データは、岩手県県土整備部下水環境課ページにある「汚水処理人口普及状況(令和2年度末)」から花巻市部分を抜粋したものです。
公共下水や集落排水、合併処理浄化槽の工事にあたっては市の指定工事店に依頼することになりますが、組合加盟の指定工事店が安心です。工事期間はだいたい5日から1週間程度です。また市役所へ提出しなければならない書類もありますのでまずは組合に加盟している工事店へ相談しましょう。
一例をあげますと、工事の申請に必要な書類は次の2種類あります。
○下水道の場合:様式第1号 排水設備等計画(変更)確認申請書
○農集排の場合:様式第2号 排水設備等計画(変更)確認申請書
ほかにも、工事が終わったとき、下水道を使用するときにも提出する書類があります。